久しぶりに実家へ帰ったら、以前より物が増えていた。
最近、電話をかけても出ないことがある。
食事はちゃんと取れているのか。買い物や掃除は負担になっていないのか。
離れて暮らしていると、以前なら気に留めなかった小さな変化まで気になることがあります。
ただ、気になることがあったからといって、すぐに見守りサービスを探したり、親の暮らしを大きく変えたりする必要があるとは限りません。
まず確認したいのは、今の親の暮らしで何が気になっているのかです。
見るポイントは大きく5つあります。
- 普段どおり連絡が取れているか
- 食事や買い物で困っていないか
- 掃除や家事の負担が増えていないか
- 家の中や緊急時の安全に気になることはないか
- 実家が以前より暮らしにくくなっていないか
全部に問題がないか調べる必要はありません。
この記事を読みながら、
うちの場合は、まずここを確認してみよう
という一つを見つけてみてください。
そこが分かれば、家族でできること、外部の力を借りた方がよいこと、次に何を調べればよいかも整理しやすくなります。
親が心配になると、何か対策を始めなければと思いがちです。
でも、最初に必要なのはサービスを選ぶことではありません。
まずは、親本人が今の暮らしで困っていることがあるのかを確認するところから始めてみましょう。
当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。本記事には、広告を掲載しているページへのリンクが含まれます。
離れて暮らす親が心配なら、まず5つを確認する
見るのは、できているか、できていないかではありません。
連絡、食事、家事、安全、住まいに分けて、今の暮らしで負担になっていることがないかを確認します。
1.普段どおり連絡が取れているか
最初に確認しやすいのが、普段の連絡です。
電話をしても出ないことが続いたり、これまでよく返ってきたメッセージへの返信が減ったりすると、離れて暮らす家族としては気になります。
ただ、一度電話に出なかったことだけで何か起きていると考える必要はありません。
買い物に出ていたり、スマートフォンを別の部屋に置いていたりすることもあります。
見るポイントは、
電話に出たか
より、
いつもと比べてどうか
です。
たとえば、
- 以前より連絡がつきにくくなった
- いつもの時間帯につながらないことが増えた
- 電話やメッセージそのものを負担に感じているように見える
といった変化があれば、まず理由を聞いてみます。
毎日連絡するのが合う親子もいれば、数日に一度くらいがちょうどよい家庭もあります。
回数を増やすことより、お互いに負担なく続けられる方法を見つけることが大切です。
2.食事や買い物が負担になっていないか
親の食事が気になるときは、何を食べているかだけではなく、食事を用意するまでの流れも見てみます。
料理はできていても、買い物が大変になっていることがあります。
たとえば、
- 米や飲み物など重い物を買うのが大変
- 毎日の調理が以前より面倒
- 食事の準備そのものを負担に感じている
といったことです。
最近、買い物は大変じゃない?
料理で面倒になったことない?
と具体的に聞いてみると、困っている部分を見つけやすくなります。
買い物だけが負担なら、食生活全体を変える必要はありません。
大事なのは食事を管理することではなく、
買い物なのか
調理なのか
毎日の準備なのか
どこに負担があるのかを見つけることです。
食事や買い物が一番気になった場合は、その部分を詳しく考える記事へ進めば十分です。
3.掃除や家事で大変なことが増えていないか
実家へ帰ったとき、以前より掃除が行き届いていなかったり、家事の様子が変わっていたりすると心配になることがあります。
ただ、家の状態だけを見て、家事ができなくなったと判断する必要はありません。
見るのは、負担の大きい作業がないかです。
たとえば、
- 布団を干す
- 重いゴミを運ぶ
- 高い場所を掃除する
- 庭や玄関まわりを手入れする
といった作業です。
最近、一番面倒な家事って何?
前より大変になったことある?
と聞いてみます。
掃除全体ではなく、高い場所だけが大変ということもあります。
その場合、家事を丸ごと代わるのではなく、負担になっている作業だけ支える方法を考えられます。
4.家の中や緊急時の安全に気になることはないか
帰省したときには、部屋がきれいかどうかより、普段の生活で動きにくい場所がないかを見てみます。
たとえば、
- よく通る場所に物や電源コードが出ていないか
- 玄関や階段などに歩きにくい場所がないか
- 高い場所の物を取るために無理をしていないか
といったところです。
消費者庁は、高齢者の自宅での転倒予防について、段差や階段、玄関、通り道にある電源コードなどへの対策を案内しています。
だからといって、家中を一度に変える必要はありません。
ここ、前より通りにくくなってない?
この上の物、取るの大変じゃない?
と、普段使っている場所から確認します。
あわせて、
何かあったとき、まず誰へ連絡するか
も一度話しておくとよいでしょう。
ここまで確認して、
離れている間の様子が分からないことが一番不安
家族だけではすぐに対応できないことが気になる
と感じたなら、次は見守り方そのものを考える段階です。
見守り機器やサービスを選ぶのは、その後で構いません。
5.実家が以前より暮らしにくくなっていないか
久しぶりに実家へ帰ると、物が増えていることがあります。
ただ、
物が多いこと
と、
暮らしにくいこと
は同じではありません。
子どもから見ると不要に思える物でも、親にとっては普段使っている物や残しておきたい物かもしれません。
見るのは、片付いているかではなく、
生活する場所が使いにくくなっていないか
です。
- 通り道が狭くなっていないか
- よく使う場所が使いにくくなっていないか
- 親自身が困っている場所はないか
を見てみます。
いきなり、
全部片付けよう
と話を進める必要はありません。
まずは暮らしにくくなっている場所がないかを確認し、本格的な片付けが必要かどうかはその後で考えます。

一度の変化だけで、親の状態を決めつけない
5つを確認していると、以前との違いが見つかることがあります。
電話に出ない日が増えた。
部屋の様子が以前と違う。
そんな変化があっても、その原因まで家族が判断することはできません。
この記事で確認したいのは、
何の病気なのか
ではなく、
今の暮らしで困っていることがないか
というところまでです。
変化を見つけることと、その原因を決めることは別です。
普段の様子を知っている家族だから気づけることがあれば、
最近、何かやりにくくなったことある?
と聞いてみます。
気になることが続き、病気などについて心配がある場合は、家族だけで原因を決めず、必要に応じて医療機関などへ相談します。
この記事では症状をチェックしたり、受診の必要性を判定したりはしません。
子どもが気になることと、親が困っていることは同じとは限らない
子どもは、
部屋の物を減らした方がいい
と思っている。
でも親は、
部屋はこのままでいいけれど、買い物の荷物を運ぶのがつらい
と思っているかもしれません。
反対に、子どもが気づかなかったことを、親本人はずっと不便に感じている場合もあります。
だから、解決策を先に決めるより、
最近、大変になったことある?
前より面倒になったことはない?
と聞いてみます。
親を支える方法を考える前に、
本人が今どこに困っているのか
を確認してみます。
家族でできることと、任せることを分けて考える
困っていることが見えてきたら、次に考えるのは、
誰が、どこまで支えるか
です。
家族が全部やる。
全部サービスへ任せる。
この二択にする必要はありません。
たとえば、
重い買い物だけ家族が手伝う。
高い場所の掃除だけ帰省したときにする。
連絡しやすい時間を決めておく。
そんな小さな対応で済むこともあります。
一方で、
- 毎日の確認が必要になってきた
- 遠方から何度も対応するのが難しい
- 緊急時に家族だけではすぐ動けない
と感じる場合は、家族だけで続けることが現実的か考えてみます。
一度できることと、何か月も続けられることは別です。
そこで、
この方法を無理なく続けられるか
を基準にします。
続けにくい部分には、見守り、食事、買い物、家事など、困りごとに応じて外部の力を借りる方法もあります。
家族がしたいことは残しながら、難しいところだけ補ってもらうこともできます。
親が嫌がるときは、困っていることから話す
子どもから見ると必要に思えることでも、
そこまでしなくていい
まだ自分でできる
と親が感じることがあります。
特に見守りは、話し方によっては、
管理される
と感じられることもあります。
そんなときは、先にサービスや道具の話をするのではなく、本人にとって何が負担になっているのかから考えます。
たとえば、
毎日電話に出てもらわないと心配だから
ではなく、
毎日電話するのもお互い大変だから、もう少し楽な方法がないか考えてみない?
と話してみます。
重要なのは、子どもの不安が減ることだけではありません。
親にもメリットがあるか。
今の暮らしを必要以上に変えずに済むか。
そこを一緒に考えます。
最初から正解を決める必要もありません。
一つ試してみて、合えば続ける。
合わなければ、別の方法を考える。
そのくらいから始められます。
家族だけで整理しづらいときは、相談できる場所もある
食事も少し気になる。
家事も大変そう。
連絡や安全もどうすればよいか分からない。
そんなふうに困りごとが重なってきた場合は、親が住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談する方法があります。
地域包括支援センターは、市町村が設置し、高齢者の総合相談などを担う機関です。
介護サービスの利用を決めてからでなければ相談できない、という場所ではありません。
家族だけでは何を優先すればよいか整理できないときや、地域にどんな支援があるのか知りたいときにも、相談先の一つとして考えられます。
家族で対応できることなら、まずそこから。
整理しづらくなったら、地域の窓口にも聞いてみる。
必要なときに相談できる場所があることを覚えておきましょう。
迷ったら、いちばん気になることから一つ
親のことが心配になったからといって、全部を一度に変える必要はありません。
この記事で確認したのは、
連絡
食事
家事
安全
住まい
の5つです。
その中から、
今のうちの場合は、ここが一番気になる
というものを一つ見つけられれば十分です。
親本人はどう感じているか。
家族でできることはあるか。
その方法をこれからも続けられるか。
順番に考えていきます。
何となく心配という状態から、
まず、これを確認してみよう
という一つが見つかれば、そこが最初の一歩になります。
